就活生の間でよく話題になる会社の資本金ですが、資本金って一体何かわかりますか?
資本金とは
会社選びでよく話題になる「資本金」ですが、資本金とは一体何かわかりますか?就活生の中には資本金とは何かよくわからないのにアレコレと語っている人がいます。
資本金とは、払込資本のうち会社法の規定に従って資本金として組み入れられたものであり、会社法上の法定資本のことです。払込資本とは、簡単にいうと、株式会社が発行した株式の価額のことです。これを株主が購入すると、会社にお金を払ったことになりますね。なので払込資本。
資本金は多い方が良い?
では、なぜ資本金は多いほうがよいと考えられるのでしょうか?
それは資本金は返済義務がないからなのです。「返済義務がない」とは、返す必要がない、ということ。つまり、借入金のように返さなくてもよく、利息も支払う必要がないのです。
そう聞くと「資本金は大きければいいもの」と思うかもしれませんが、必ずしもそういうわけではありません。株式会社の所有者(一番偉い人)は株主です。社長ではありません。世間では株式会社で一番偉いのは社長だと思われていますが、社長は単に株主に雇われただけの人で、実際は株主が一番偉いのです。なので、会社に利益が出ると会社の所有者である「株主」に利益を分けなければなりません。これが、配当。つまり、資本金が大きければ、その分、配当のコストもかかるのです。資本金は、借入金のように利息を支払う義務はありませんが、利益が出た場合、株主に対して配当しなければなりません。
もし赤字が続いて配当ができなければ株主総会でその旨が指摘され、最悪の場合は取締役(社長を含む)は解任されます。
ちょっと難しくいうと
会社の財務諸表のひとつである貸借対照表は資産と他人資本と自己資本という構成になっています(正式には資産・負債・純資産)。貸借対照表はバランスシート(Balance Sheet(B/S))と言われているように資産-他人資本+自己資本=0になるようになっています。
資産は会社の利益を生み出す源泉です。この資産をどのようにして調達してきたのか、つまり、他の人からお金を借りて調達したのか、それとも、自分で稼いだお金で調達してきたのかを示しているのが貸借対照表です。
そう考えると、自分で稼いだお金で資産を調達してきた方が良いと感じるのは当然です。なぜか?それは、自分で稼いだお金で資産を調達しているので、その資産の運用に失敗しても誰も困らないし、お金を返してくれとも言われません。これに対して、他人から借りて調達した資産で失敗した場合は、こういうわけにはいきません。借りたものは必ず返さなければいけませんよね。
では、資本金は他人資本と自己資本のどちらに該当するのでしょうか?資本金は、株主が会社に払い込んだ資本のことです。株主は会社の所有者です。つまり、所有者のお金なのですから自己資本ということになります。
では、なぜ配当をしなければならないのでしょうか?
株主は会社にお金を出資してお金を渡しただけです。株主は従業員ではありません。株主になったからといって労働の義務はありません。つまり、労働をしないので給料をもらうこともありません。会社の所有者でありながら給料はもえません。労働力を提供したのではなく、お金を出資したのです。簡単にいうと、銀行にお金を預金しても銀行から給料は出ませんよね。預金額に応じて年に数回利息が振り込まれますよね。それと同じです。預金と違うのは、会社が儲かればお金を貰え、損をしたら貰えないということです。
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