ブラック企業の見分け方。店舗、採用条件、求人情報からブラック企業を見つける方法

ブラック企業とは、従業員に対して労働法等に抵触しそうなスレスレの条件で労働を強いたり、パワーハラスメントが常態化している社風の企業のことをいいます。ブラック企業が気になる人」でも書いていますが、どの会社でも残業や人間関係等ある程度似たような事があります。とはいえ、できればブラックと言われるような会社に入社したくないと思います。そこで求人案内などからブラックと言われる会社を見分ける一般的な方法(目安)を紹介します。

店舗からみるブラック企業の見分け方

小売業は消費者を相手に商売してるため、インターネット通販事業を除き、ほとんどの会社で実際の店舗を出店しているはずです。気になる会社があれば、実際に店舗に行ってみましょう。(行くときは会社側に店舗に行く旨を伝えてはいけませんよ。)

店舗に行ったときに確認するポイントは次の通りです。

  1. 長時間労働をしていないか(営業時間をチェック)
  2. 正社員の人数
  3. 従業員の雰囲気は良いか

長時間労働をしていないか(営業時間をチェック)

会社案内などで店舗の営業時間を確認しましょう。多くの店舗が12時間以上営業しています。営業時間が12時間であれば、開店準備、閉店後作業を含めると店舗に従業員がいる時間は14時間くらいになります(24時間営業であればもちろん24時間常駐している)。営業時間を確認したら、開店時にいる社員と閉店時にいる社員を確認します。開店時と閉店時の両方にいるということは、長時間勤務をしている可能性があります。ただし、土日は一般的に来店客が多く、社員の多くが残業をしているため参考にならないので、土日以外の曜日を数日間満遍なく確認してください。

正社員の人数

店舗では、正社員の人数を確認します。近年、人件費を抑えるために店舗あたりの正社員の人数を減らし、その穴埋めとしてパート・アルバイトを採用しています。ただし、一般的にパート・アルバイトのみで店舗を任せるということはなく、多くの店舗では1人以上の正社員が常駐しています。正社員はパート・アルバイトの管理をしなければならないため、正社員の人数が少ないということは、それだけ正社員への負担も大きいということになります。

従業員の雰囲気は良いか

従業員同士が話をしているときに笑顔があるか、作業をしているときの顔つきなどをチェックします。従業員同士で話をしているときにいつも張り詰めた空気になっていたり、作業中の顔つきがいつも生気がない場合は要注意です。

採用条件からみるブラック企業の見分け方

採用条件からブラック企業を見分けるポイントは次の通りです。

  1. 極端に給料高い
  2. 歩合制の割合が高い
  3. 現従業員数に比べて募集人数が多い
  4. 変な特典が付いている

極端に給料が高い

従業員の給料は、商品を販売して得た利益の中から支払います。商品が高く売れればよいですが、昨今の経済情勢の中、どの会社も薄利多売の商売になっています。そのこともあって、多くの会社が従業員人件費を抑えようと苦労しているのです。他の会社よりも給料が高いということは、それなりに理由があります。多くの会社では採用時の給料をHPなどで公表しているため、相場を知っているはずです。より良い従業員を確保するため相場よりも高くするということはよくあるため気にする必要はありませんが、極端に高い場合は注意が必要です。

歩合制の割合が高い

歩合制がある会社は、従業員の売上アップ意欲を高めるためか、人件費抑制のためか、見極める必要があります。会社によっては従業員の売上アップ意欲を高めるため、歩合制を採用しているところがあります。歩合制を採用していても基本給が一定額以上あれば問題はありませんが、あまりにも歩合制の割合が大きいところは要注意です。歩合制の割合が高い会社では従業員同士の競争が厳しい傾向があります。競争意識を持つことは良いことですが、歩合制が大きいところは過度に競争意識が強くて、社員同士のコミュニケーションが悪いことが多いです。他の社員がたくさん売れば、それだけ自分が売れる可能性が減る(社内評価が下がる)恐れがあるため、先輩や同僚が販売技術などを教えてくれないという話をよく聞きます。

現従業員数に比べて募集人数が多い

現従業員数に比べて募集人数が多いということは、離職率が高いということです。新規出店計画があって大量に募集する場合は別ですが、特に理由がないのに毎年募集人数が多いというのであれば要注意です。

変な特典が付いている

「入社した人全員に10万円プレゼント」「内定者全員で入社前に海外旅行に行きます」などといった変わった特典がある会社は要注意です。

求人情報からみるブラック企業の見分け方

求人情報からブラック企業を見分けるポイントは次の通りです。

  1. 頻繁に求人を出している
  2. 面接回数が少ない
  3. 仕事内容によくわからない項目がある

頻繁に求人を出している

大手企業は常に新規出店を計画しているため、比較的頻繁に求人を出しています。こういった明確な理由で求人を出しているのであれば問題ないですが、特に理由がないにも関わらず頻繁に求人を出している会社は要注意です。

面接回数が少ない

多くの会社は、面接を数多くすることで書類審査では判断し難い応募者の人格を見極めようとしています。一般的な会社では採用・内定までの間に面接を3回程度実施します。5回面接をするという会社も知っています。社員を採用するというのは、非常にコストがかかることです。採用後一定期間は教育しなければ会社の利益に貢献できませんし、教育するためには教育係を用意する必要があります。その教育係にも給料を支払っています。それでもし、教育期間後にその新入社員が辞めてしまったらこれまでかけた費用が水の泡です。そのため会社は社員を採用するに当たって慎重になるのです。ところが、いわゆるブラック企業といわれる会社は、社員がすぐに辞めてしまうため多くの人を採用しなければならず、面接回数も少なくなりがちです。面接回数1回、面接時間10分など、極端に面接に力が入っていないところは要注意です。

仕事内容によくわからない項目がある

「販売職で面接に行ったのに、実際に働いたら新規開拓の営業だった」ということを聞いたことがあります。仕事内容に記載されている項目があった場合、どういうものであるのか等を質問しましょう。あやふや答えをする会社は要注意です。

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