就活生から「良い会社で働きたい」とよく聞きます。ここで気になるのが「良い会社」とは一体どういう会社なのでしょうか。
就活生が思う「良い会社」とは
就活生が考える「良い会社」の定義は概ね次の要件を満たすような会社です。
- 給料が高い
- 賞与が多い
- 福利厚生が充実している
- 休日が多い(完全週休二日制)
- 残業がない
- 業績が良い
- ノルマがない
- 評価が正当
- 社員関係が良好
- 風通しの良い社風
- 上司が優秀
こんな会社は無い!
就活生が考える「良い会社」は大体上記通りですが、まずもってこのような会社は日本に存在しません。なぜかといえば、例えば給料や福利厚生が充実している会社というのはそれだけ人件費にお金をかけることができる会社ということです。給料などの人件費は売上から経費(人件費以外)を差引いた残額から支払います。どの会社でもグローバルな価格競争にさらされており、いかにして売上と利益を確保するかということに執着しています。このような中で人件費に多額の費用を費やすことができる会社というのはそれだけ高い売上高、高い利益率を確保しなければならず、必然的に残業が多い、売上や成果のノルマが厳しいなどの条件が課されます(こうなるとブラック企業といわれる)。
では今度は休日が多い、残業がない、ノルマがない会社はどうでしょうか。先にも書きましたが、どの企業も業績を維持しようと切磋琢磨しています。その中で休日が多い、残業が少ない、ノルマがないような会社だと会社はどうなりますか?余程の特殊技術や特許がある場合は別でしょうが、一般企業の場合はすぐに競合他社に負けてしまうでしょう(つまり倒産→失業)。
次に評価が正当、社員関係が良好、風通しが良い会社、上司が優秀ですが、これが一番聞いたことがありません。人が10人いれば10人の性格があり、やはり何らかの問題があります。表向きは雰囲気の良い職場であっても腹の中では皆が不満を抱えています。会社説明会に行くとよく「弊社は風通しの良い会社です!」と自慢しているところがありますが、「風通しが良い=自由な発言が許されている」というわけではありません。一般的に会社というのは組織で行動しており会社の方針と異なる個人の意見や思いは簡単には受け入れてもらえません。同じように自身への評価というものも納得できるような評価をしてもらえない方が殆どだと思います。
良い会社とは人それぞれ
就活生が考える良い会社の条件を全て揃える会社は存在せず、実際はどれを選択するのかということになります。高収入を望むのであればノルマがある企業になりますし、プライベートを望むのであれば給料は期待できません。必ずというわけではありませんが、大体の会社で当てはまると思います。そもそも良い会社とは人それぞれなので一概にこの会社が良い会社とは言い切れません。100人いれば100通りの良い会社があります。
会社は色々。就活をすればあなたにとっての良い会社が見つかる
日本には何万もの会社が存在し、それぞれ良い面悪い面を持ち合わせています。これらの会社があたなにとって良い会社であるかどうかはあなたにしか分からず、就活を熱心に続けていくうちに判断できるようになってきます。